学科対策の開始時期と各教科の優先順位とは

一級建築士 独学 一級建築士試験

こんにちは、トライです。

今回は、学科対策の開始時期と各教科の優先順位について解説します。

いつから勉強を開始すればいいんだろう

何時間勉強すればいいんだろう

どの教科から勉強すればいいんだろう

といった疑問に答えていますので、ぜひ最後までお読み下さい。

学科対策の開始時期と必要な勉強時間とは

一級建築士 独学

資格学校に行くと教務課から以下のようなことを言われます。

教務課
教務課

一級建築士の学科試験に合格するために必要な勉強時間は1000時間です。

これをベースに分析してみます。

仮に平日に3時間、休日に8時間勉強すると

1週間で3時間×5日(平日)+8時間×2(休日)=31時間

1ヶ月で31×4=124時間

これを8ヶ月継続してやっと124×8=992時間≒1000時間となります。

学科試験が7月の第4日曜日ということから逆算すると、前年の12月から対策を始めなければならない計算になります。

私自身は、先ほどのような計算は全くしていませんでしたが、学科試験対策は11月1日からスタートしました。

ただ平日3時間、休日8時間を8ヶ月継続できる人は少ないでしょう。

私は多分平日2時間、休日6時間くらいだったので700時間くらいだと思います。

ただ勉強は時間ではなく密度なので開始時期を決める目安として1000時間を例に挙げました。

ネットで検索すると

「3ヶ月で合格した方法」

「合格するために必要な勉強時間は〇〇時間」

といったものがヒットしますが、鵜吞みにすると落ちます。

徹底したカリキュラムでマネジメントされた資格学校ですら11月から授業が開始されるのに、独学の人が11月以降にまったり開始して合格できるほど簡単な試験ではありません。

オーソドックスに正攻法で挑みましょう。

私が会社の先輩から受けたアドバイスは

F先輩
F先輩

法令集への線引きを年明けからやっているような奴は落ちる

というものでした。

このアドバイスを守り、法令集への線引きはクリスマス前には完了させました。

実際にやってみると、単純にただ線引きをするだけで半日以上かかります。

しかも線引きをしたことで内容が頭に入るというものでもないので、とにかく時間に余裕のある初期やってしまいましょう。

どの教科から勉強するべきか

一級建築士 独学

ここまで読んでいただいた方は、勉強を開始する時期が分かったと思います。

次はどの教科から勉強を始めればよいかについて解説します。

判断の材料として、一級建築士の学科試験の教科と各教科の配点を以下にまとめます。

建築計画(学科Ⅰ)20点

建築環境・設備(学科Ⅱ)20点

建築法規(学科Ⅲ)30点

建築構造(学科Ⅳ)30点

建築施工(学科Ⅴ)25点

計125点満点

この中で最優先で勉強する教科はズバリ…

「建築法規(学科Ⅲ)」「建築構造(学科Ⅳ)」です。

理由は以下の3つです。

  • 単なる暗記教科ではなく、解き方を理解すれば点数が安定する教科だから
  • 配点が最も大きい教科から
  • 最も学習時間を要する教科だから

順番に解説していきます。

理由①:解き方を理解すれば点数が安定する教科だから

建築構造は暗記教科ではなく、理論を理解すれば安定的に点数が取れる教科です。

自分の大学受験の時を思い出してください。

数学や物理、英語といった理論や文法をしっかり理解することが必要な教科は長い時間をかけて勉強し、逆に暗記科目は直前に詰め込みますよね。

一級建築士の学科試験でも同じ理屈が成立します。

特に前半の力学問題は学生時代に必修科目だった構造力学の知識が大いに役に立ちます。

学生時代に構造力学をサボっていた人は基礎からしっかり勉強しましょう。

仮に点数を落とすとしたら後半の各構造に関する問題のみで、構造力学の問題は必ず全問正解するつもりで対策しましょう。

建築法規も同じく、法規集に線引きをし、法令集のどこに何が書いてあるかを頭に入れる訓練をすれば安定して点数が取れる教科です。

とはいっても建築法規の対策は最初が最も辛く、心が折れそうになるため、具体的な勉強方法については別で1本記事を作成予定です。

理由②:配点が最も大きい教科だから

建築構造と建築法規は解き方を理解すれば点数が安定するだけでなく、他の教科に比べて配点が高く設定されています。

極論を言えば、構造と法規で満点が取れれば、もし計画・環境・施工が足切り点ギリギリ(基本的には満点/2+1点)だとしても

計画11/20点+環境11/20点+法規30/30点+構造30/30点+施工13/25点=95/125点

となり、通常の合格点である90点に余裕で届いてしまいます。

理由③:最も学習時間を要する教科だから

建築構造は、構造力学の基礎がしっかり身についている人にとっては、割と少ない労力で安定して点数が取れる教科です。

前半の構造力学の知識が乏しい人は、しっかり基礎を身に着ければ点数が安定してくるので時間を掛けて勉強しましょう。

建築法規は初めて過去問を解くと、

「1問=4選択肢をそれぞれ法令集で確認し、どうやって正答に辿り着くのかを理解する」

だけで軽く1時間は掛かります。

そのため、最初の1年分、つまり30問=120選択肢をすべて法令集を引くと単純に30時間掛かる計算になります。

正直言って、本当に途中で心が折れそうになります…

学科試験で最も辛かったのは間違いなく建築法規です。

また、勉強に最も時間が掛かったのも建築法規です。

ですが、この辛い期間を乗り越えると、問題を見れば法令集のどのあたりに解答の根拠となる条文が載っているか分かるようになります。

あとは時間配分だけ気を付ければ毎回安定して高得点が取れるようになります。

そのような状態になるまで、過去問を使ってひたすら演習することが合格への近道です。

まとめ:法令集の線引きは年内中に完了し、建築法規と建築構造に注力せよ

今回は、学科試験対策の開始時期と各教科の優先順位について解説しました。

ポイントを以下にまとめます。

  • 前年の11月もしくは12月には勉強を開始する
  • 法令集への線引きは年内中に完了させる
  • 労力を掛ければ点数が安定する建築法規建築構造は最優先で勉強する
  • 建築法規建築構造が満点なら他の教科は足切り点ギリギリでも合格できる

安定して得点でき、配点も高い法規と構造の攻略なくして合格はあり得ないのです。

建築構造と建築法規は満点を取るつもりで勉強しましょう。

これが学科試験に合格するための最良の方法です。

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